16 浄名経 心地観経
引用 淨名經云始坐佛樹力降魔等云云 : 浄名経の「始坐仏樹」
書簡 開目抄上 90 開目抄下 91
先ず 経名「浄名経」 は通称 のようで 蔵経に於ける経名は「佛説維摩詰經 (474)」です。
開目抄上下に 浄名経の「始坐仏樹」という言葉を使用していますが、 経を見ると、
佛説維摩詰經 (0474) 0519c20-0519c20: 始在佛樹力降魔 得甘露滅覺道成
であって、意味は同じとしても、始在 と 始坐 では文言は違いますので??とします。
「淨名經云始坐佛樹力降魔等」の文言の出所は 例によって、摩訶止觀でしょう。
止觀 T1911_.46.0002b23:ページに 「淨名云始坐佛樹力降魔得甘露滅覺」
があり、それをそのまま引用した様です。
維摩詰經を読んでいれば、そのように書く筈です。
追加
引用 されば浄名経と申す経には浄名居士と申す男目連房をせめて云く 汝を供養する者は三悪道に堕つ云云
書簡 盂蘭盆御書 92
浄名経(佛説維摩詰經 )には 浄名居士、目連房の名は出て来ません。
維摩詰所説經 の文は 14.0540c07ページに「 汝者不名福田供養汝者墮三惡道」の文は在りますが、 しかし
「浄名居士」 の名は諸の論疏には在っても、経文にはでてきません。 また
「目連房」 の言葉も 佛本行集經 (No. 0190)の.0913b08ページに 既閉彼門。其目揵連房門復開。尋即閉彼目連房門」 があるのみです。
したがって引用の文章は ??です。
心地観経
引用 心地観経に曰く「過去の因を知らんと欲せば其の現在の果を見よ
書簡 開目抄下 93
先ず経名「心地観経」 は「大乘本生心地觀經 (0159)」のことです。
引用された文言は心地観経には見当たらず、 大日經疏演奧鈔 (2216)と法苑珠林 (2122)等に見られます。
但し、大日經疏演奧鈔 (2216)も法苑珠林 (2122) 0842c27-0843a14: 經曰欲知過去因當看現在果 その他、
知覺普明國師語録 (2560)、諸經要集 (2123):も 經曰欲知過去因當看現在果 と、これらは経いわくであって、心地観経曰くと書いて在るのは開目抄だけでした。
出所不明、ですが、心地観経にはない言葉なので X です。
引用 心地観経に云く一には一切衆生の恩、一切衆生なくば衆生無辺誓願度の願を発し難し
書簡 四恩抄 94
心地観経には 「一切衆生恩」 という言葉は在りません。
経文の「恩」に関する言葉は以下の通りで、ニュアンスも違います。
.03.0297a12: ページ、 世出世恩有其四種。一父母恩。二衆生恩。三國王恩。四三寶恩。如是四恩。
経では、四恩について述べているだけです。
只 日蓮聖人が大乘本生心地觀經に存在しない言葉を捏造する事は考えられませんので、 何か参考書を引用したのだと思いますが。
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